組織におけるチームワークとは何か

2025年2月6日2025年2月7日

チームワークの定義

多くの企業では、チームワークを「仲の良い組織」や「風通しのよい組織」として捉えがちですが、株式会社グリッドスタジオでは、チームワークを以下のように定義しています。

「メンバー全員が、チームのミッションを理解し、その実現のために自律的に役割を果たしている状態」

チームワークを実現するためには、組織のメンバー一人ひとりが以下の3つを確実に実行できることが必要です。

組織のゴールを理解する
チームワークを実現するためには、組織のゴールを全員が正確に理解していることが不可欠です。会社全体の戦略と各組織に課せられた課題を、メンバー全員が把握していることが大前提となります。
自分とその周りのメンバーの役割を理解する
組織のゴール達成のために、自分がどのような役割を果たすべきかを理解することはもちろん、他のメンバーの役割や、自分との関係性を理解することがより重要です。
自律的に役割を果たす
ゴールと役割を理解した上で、何をすべきか、誰と連携すべきかを自律的に判断し、行動することが求められます。

この3要素が全員に浸透し、行動に落とし込まれることで初めて、チームワークは機能します。

スポーツやゲームの世界では、これらの3要素は自然に実践されています。例えば、オンラインゲームでは、言葉の通じないプレイヤー同士でも連携が可能です。

組織においてはより複雑な要素が絡みますが、成功している企業はこのシンプルな原則を仕組みとして整備し、社員に浸透させています。

Microsoftは、時代に応じてビジネスモデルを変化させてきた企業です。かつてはWindowsを販売し、その後はサーバー、そして現在はクラウドやAIビジネスへとシフトしています。

Microsoftにおけるチームワークの3要素は以下のように表せます。（記載内容は仮）

組織のゴール
- Azureビジネス、AIビジネスの売上増加
- 顧客企業のMicrosoft Copilot利用率増加
自身と他者の役割（※実際の役割とは異なります）
- ライセンス営業：Copilotの新規契約
- アカウント営業：顧客のビジネス課題の発掘とCopilotニーズの深掘り
- コンサルティングサービス：Azureコンサンプション増加のためのCopilotビジネス活用シナリオ構築と導入支援
自律的な役割の実行
- コンサルタントは、従来のコンサルティングサービスをCopilotシナリオとして再構築。
- ライセンス営業・アカウント営業と連携し、顧客に最適な提案を行う。
- 結果的にCopilot、Azureの利用が促進され、会社の戦略と自らの成果（インセンティブ）が両立される。

このような仕組みがあるため、Microsoftの社員は毎年以下のような視点で業務を見直し、自らの役割を最適化しています。

このように、チームワークを「仕組み」として構築することで、変化に適応しながら組織の目標を達成しているのです。

Microsoftを代表としたグローバル企業では例外なく、単なるチームビルディングや交流イベントに頼ることなく、仕組みとして社員が自律的に他者とつながる制度を整えています。

特に、グローバル企業では社員のバックグラウンドが多様であり、単なるコミュニケーション施策ではチームワークを実現できません。代わりに、社員のボーナスや評価に直結する形で、チームワークを強化する仕組みを設けています。

これは、日本企業においても非常に重要な考え方です。従来の上意下達的な組織運営が難しくなっている中で、より分かりやすくチーム内・チーム間の連携を促す仕組みを整備することが求められます。

株式会社グリッドスタジオでは、チームワークを単なる「仲の良さ」ではなく、組織のゴール達成に向けた自律的な行動の仕組みとして設計し、定着化を支援します。

これらを通じて、企業の競争力を高め、真のチームワークを実現するためのサポートを行っています。